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トラウマを扱わないとは!
投稿者/品川博二さん
投稿日/2018年12月31日(月)22:23


12月17日にリンゴさんの書き込んだ「アドラー心理学ではトラウマはないと言っています。私はトラウマ=その人の問題と思っていました。違うのでしょうか。」の問いかけが、2018年末の協会HPを盛り上げてくれました!多くの会員さんが、実に有意義に多彩に、この問題にコメントをしてくださったのを、品川は本当にうれしく思いました。実は私もコメントしたくてじりじりしながら、我慢していました。私は原則、会員さん同士で盛り上がっているスレッドには介入しないことを原則としていたからです。せっかく皆さんが議論しているのに、そこで品川があれこれリクツをこねると、どうしても「協会公式見解」みたいなイメージがつきまとって、皆さんの自由な議論を妨げてしまうことを恐れるからです。
でも、12月24日のリンゴさんのコメントで、そろそろひと段落したようなので、品川もコメントさせてください。

さて、「過去の不適応な体験が、現在の問題解決場面に何らかの不適切な影響を与えている事態」をトラウマと理解するなら、およそ心理臨床でトラウマを認めないカウンセラーは存在しません。しかし、このトラウマを過去・現在・未来の時間軸で、過去の「原因」に「精神分析」を試みたのがフロイトでした。そしてフロイトの原因・因果論を批判して、未来の目的に再構築しようと試みるのがアドラーではないのかと思われます。
注意すべきなのは、アドラーはトラウマを否定しているのではなく、その問題解決の対処に、過去の因果論的アプローチ(つまりフロイト理論)を批判しているのです。リンゴさんが引用する「不安から引きこもっている人は(中略)、過去のトラウマからそうしているのではなく、外に出たくないから不安という感情を作りだしてる」という説明は、一見すると分かりにくいですが、実は行動形成法にも、同様なコンセプトがあるのです。それが「能動性の選択的低下」です。

続き
投稿者/品川博二さん
投稿日/2018年12月31日(月)22:24


最近は、行動形成法の心理分析の機会を減らしている為、この「能動性の選択的低下」をスーパーバイザーから解説を受けていない方もいらっしゃるかもしれません。しかし、ある意味、行動形成法のエッセンスが集約されているコンセプトでもあります。
やや、専門的な説明になりますが、以下に「能動性の選択的低下」について解説します。今回のリンゴさんのスレッドについてこれが品川のコメントです。
1、トラウマとは、過去の失敗体験が、現在の問題解決場面への自己効力感(self-efficacy)を低下させている事態である。
 2、自己効力感は、問題解決への「未来の到達点」の予測(結果予期)と「現
在の遂行感」の確信(効力予期)で構成されている。
 3、「未来の到達点」の予測は、個人の合理的な推測だが、「現在の遂行感」の
確信は、(自分を応援してくれる)「他者連携」に根拠がある。
 4、「能動性の選択的低下」とは、「未来の到達点」の予測はある程度見通しが
あるが、「現在の遂行感」の確信が今一歩持てないでいる状況に在る時、
ある特定の選択した行動の能動性を低下させること。
 5、その「選択された行動」は、適切な「他者連携」が与えられれば、能動性
が回復する、ということを事例提供者は(無自覚に)「目的」としている。
 6、この「目的」は、事例提供者の過去の原因究明になんら言及することなく、
可能である。この意味で、行動形成法の「能動性の選択的低下」は、アド
ラー心理学の親和性が高いと言えそうである。
 7、「不安から引きこもっている人は(中略)、過去のトラウマからそうしてい
るのではなく、外に出たくないから不安という感情を作りだしてる」との
事例を、行動形成法で扱えばどうなるか?
@外出は可能なはずなのに、「なぜか外に出たくない」場面を、グループ
メンバーの受容的態度と連携で、ロールプレイで表現を試みる。
A葛藤場面を表現してもらった後、「ワンフレーズ・ワンアクション」を
尋ねる(ダウンサイジングされた実行可能な行動)。
B(例えば)事例提供者は、玄関まで進み、ドアを少しだけ開けて「ああ、
いい天気だね!」と叫ぶ!
   Cこの場面で、事例提供者もグループメンバーも「能動性の選択的低下」
が回復してしまうだろう(きっと、泣くかも!)。
   D事例提供者に外出できないどんな過去があろうと、それに言及する必
要はないのだ(トラウマは扱わない)。

皆さん、良いお年をお迎えください。