お話しサロン

019202  [強化!:宣伝書き込みを減らす!] [携帯からアクセス] [検索]
題名
お名前
Mail アイコンサンプル
文字☆  削除用パス[4字以上]☆

☆注意☆
下の投稿への返信でいいですか?
間違ってたら、ブラウザで戻って下さいねー♪


ハラスメントの心理学/自他境界の越境
投稿者/品川博二さん
投稿日/2018年6月24日(日)00:06


2018年総会(浅草)&プレゼミテーマ(試案)
国際労働機関(ILO)総会は2018年6月8日、職場での暴力や、セクハラなどのハラスメント(嫌がらせ)を防止する条約の制定を求める報告書を採択した。この報告書により、来年の総会で条約の制定に向けた議論が行われる。報告書は、規制対象として「身体的、心理的、性的、経済的被害をもたらす可能性が高い行動」を挙げた。条約が制定されれば、ハラスメントに関する法的規制の国際基準となることが期待される。しかしながら、米国や、日本の政府代表は条約制定に慎重な姿勢を示している。
 日本政府代表が慎重な姿勢を示すのは、「国内法の整備が不十分」であるからという。確かに、現在、パワハラ・セクハラについての法的規制は極めて不十分である。男女雇用機会均等法(11条)も人事院規則(10−10)も、基本的に役所と会社のセクハラ対応義務だけ(人事院規則には職員へのセクハラ防止の注意義務はある)。つまり、「ハラスメントをしてはいけない」という禁止の規定がない。禁止規定がないので、禁止の対象となる行為の定義もない。従って、誰が聞いてもおぞましさを禁じ得ない前財務次官の言動に、「セクハラ罪はありませんから!」という麻生大臣の発言になるのである(後に取り消したが)。
 この何とも曖昧なハラスメントの概念に対して、権力を持つ側の実行力は、極めて強力かつ現実的である。部下の些細なミスに難癖を付け、密室で辞表を出すまで詰問をする看護部幹部。その女子大学院生の自主性を少しも顧みず、自分の方針を押し付け、素直に従わなければ事実上指導をボイコットする教授(アカハラ)など、事例は上げれば切りがない。また、目黒区幼児虐待死事件で、親に書かされた5歳の女の子の「反省文」は私たちの胸を締め付ける!
 これらのハラスメントの現象の奥には、「自他境界の越境」の構造が潜んでいると思われる。私たちケア・カウンセリングを学ぶ者は、現象だけに目を奪われてはならない。その構造に着目し、ハラスメント行動を起こさせる因子を解明しこれの防止を展望する必要があるだろう。「自他境界の越境」の被害者の叫びだけに耳を傾けても、「自他境界の越境」の加害者の心理にも目をやらない限り、ハラスメントの火種を消すことはできないのである。