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「真」と「偽」の間に「演」(深層演技)がある! 
投稿者/品川博二さん
投稿日/2022年8月6日(土)22:13


「真」と「偽」の間に「演」(深層演技)がある! 
 〜 行動形成法から集団深層演技法へ 〜
研究所長/臨床心理士・公認心理師 品川博二

「真」と「偽」との間の隔たりは遠い。
自身をふり返った時、私はいかに十分でなかったかということを認めなければならない。仕事は完璧に成し遂げられなかった。人間関係も不適切であり、信頼に応えられなかった。様々な課題の解決に、努力を尽くしたとは言いがたい。
 日々の目先の忙しさを「やらない理由」にして、為すべきことを後回しにした結果、気づくとあっという間に歳を重ねてしまった。このまま、「老い」に入るだけだとしたら、なんとも残念ではないか?
 世の中には私の理想と思える方々が何人もいる。彼らが「真」であるなら、私の有様は「偽」である。「真」に憧れる情熱はまだ枯れていないと信じるが、「真」と「偽」との間の隔たりは遠い。この隔たりを越えることを、実のところ、私は「もはや諦めている?」と思うと、なんとも情けない思いに襲われる!
 若い時ならともかく、50も過ぎると大きな夢は少しづつ肩から降ろして、「あるがまま」の実態に適応してゆくことが、「安全で楽」である。かくして、私は夢を捨てたオジサン・オバサンの同類になってゆくのか?
 確かに、私の周囲の人びとは過去に想いを寄せながら生きている方々が少なくない。しかしながら、私にはまだ「明日」を失っていない確信がある。そのエビデンスこそ、ケア・カウンセリング協会とその仲間の皆さんである!
ケア・カウンセリング(の理念と仲間)は今の私の希望であり、プライドである。私にとって、ケア・カウンセリングは、未だに「真」と呼ぶにはあまりに不十分であるが、けっして「偽」ではない(行動形成法の研究は、「真」に至る確信あり!)。ケア・カウンセリングは、日常性の「偽」に陥る私を励まし、「真」に向かって誘って(いざなって)くれるコンセプトとスキルなのである。

<< No title >>
投稿者/品川博二さん
投稿日/2022年8月6日(土)22:13


ケアを通した「深層演技」の体験
ケア・カウンセリングの研修で「深層演技」という概念が使用され始めたのは、比較的最近である。深層演技はロシアの演劇理論家、スタニスラフスキーの提示した概念である。「表層演技」が、相手との関係で「望ましい役割」を「演ずる」ことが目的であるのに対して、深層演技は与えられた役割演技を自身が「生きる」ことが真の狙いなのだ。役割演技を「生きる」とは、表層演技のように他者に演じ、他者(観客)を満足させることではない。自分が自分自身に「演じる」こと(自己と対峙し、そして納得すること)が深層演技なのである。表層演技は相手を満足させれば成功だが、深層演技は、自身が納得できなければ失敗である。

 精神障害者グループホームの世話人をしているソーシャルワーカーのAさんに、終業時間ギリギリに、利用者から連絡が入った。「排水溝が詰まった」というのだ。時間的に、明日のスタッフに引き継ぐという対処もあったが、彼女は利用者の部屋を訪問した。汚れた排水溝にゴミやヘドロ様の付着物で水が溜まっている。「これは、明日業者に頼みましょう」と言いたい言葉を飲み込んで、彼女はあれこれ工夫し、最後は素手で付着物の除去に取り組んだ。初老の利用者が彼女の行動を感心して観ていた。悪戦苦闘の後、見事に水は流れ出した。利用者の感謝の言葉と共に、彼女は自身の行動(演技)にささやかな「納得」を感じたに違いない。
 彼女は、この排水溝の処理を「心から望んで行った」訳ではない。本当は嫌だったに違いない。彼女でなく、他の人だったらどうしたろう?その利用者の日頃の生活管理能力の低さを指摘しながら、「明日、業者に来て処理してもらいましょう」のセリフで終わったかもしれない。つまり「言い訳を整えた、手抜きの」の表層演技である。私たちの現実社会では、このような表層演技(偽)に満ち溢れているだろう。
しかし、Aさんの行動(役割演技)は、すでに利用者さんへのサービスではなかった。彼女は自身の「内側からの声」に応えようとしたのだ。ヘドロの排水溝に素手で取り組むという、いささか覚悟の要る仕事は、利用者さんへの表層演技から始まり、彼女自身の深層演技に移行していた。彼女の深層演技は、利用者を感動させ、そして彼女にも臨床家としての「納得」(真)をもたらしたのである。

<< No title >>
投稿者/品川博二さん
投稿日/2022年8月6日(土)22:14


「真」と「偽」の間に「演」がある! 
 「詰まった排水溝」というちいさな日常性のエピソードに、実は深層演技のエッセンスが隠れていた!私は、彼女の体験から貴重なヒントを得た。
 ケア・カウンセリング研修で、深層演技が出てくると、目に「?」が浮かぶ受講生が少なくない。でも、深層演技とは、深山幽谷の奥儀ではない。日頃、臨床のなかで、皆さんが心がけている表層演技に、「もう一息、踏み込んで、演じてみる」ことが、深層演技の突端なのだ。
「とりあえず、さしあたり」、求められた状況で出来るだけの表層演技を試みてみる。その表層演技には、ルーチン化された役割演技としては限界点(サービスの限度)があり、通常は、そこで対人ケアは終了してよい。だが、もう一歩踏み込むと、深層演技の舞台が現れるのだ。
 「真」に向かう道は、現実の不十分な実情(「偽」)にこだわるかぎり、道は拓けない。「偽」の自分は、言い訳、怠慢、裏切りの中を彷徨するからだ。「偽」から「真」に直通の道はない。そう、「真」と「偽」の間に「演」(深層演技)があるのだ! 
 行動形成法を経験した方は、思い出してほしい。事例提供者は様々な登場人物&事象を配役する。これは、事例提供者が日常の表層演技を「抜け出して」、深層演技を投影したものである。事例提供者の演出した「物語」に登場するすべての人と物は、事例提供者自身が、「偽」から「真」に至る道標(みちしるべ)として機能しているのだ。この視点から、すると、行動形成法は、「集団深層演技法」としての側面を持っていると言えよう。行動形成法の新たな視点が拓かれたと思われます。

(未完)

 追伸:コロナ禍の為、ケア・カウンセリングのリアル研修、特に行動形成法の
演習が各地で実施できていません。いましばらく、ON LINEでの研修
でお待ちください。



深層演技&8263;
投稿者/会員さん
投稿日/2022年8月9日(火)19:02


 深層演技はよくわからないですが
 行動形成は早く再開したいです。